Study 2050

2050年問題。これから先の未来、避けては通れぬ困難が私たちを待ち受ける。さて、今を楽しんでいる暇があるの?

古文に慣れよう2 『宇津保物語』

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どうもでございます。古文に日々親しんでおりますでしょうか。私は、日栄社が出している『要説 更級日記』というのを読んでいます。

要説 更級日記 (要説 9)

要説 更級日記 (要説 9)

 

 

古文に大切なのは、精読だと言います。一つ一つの単語や助動詞の意味、話の場面などに気を配りながら、慎重に読み進めていきましょう。

今回は、2011年学習院大学で出題された部分の『宇津保物語』を読んでいきましょう。『宇津保物語』は、天下の wikipedia ではこのように紹介されています。

[写実的な描写などは『源氏物語』の成立へ影響を与えたと言われている。当時の貴族にとって、その演奏が教養でもあった楽器のひとつ「琴(きん)」の音楽をめぐって物語が展開していく。当時の年中行事を記した日記的な記述が多くみられる点も特徴のひとつである。]

なるほど、『源氏物語』の前に書かれたものなのですね。時代は平安時代、作者は不明だそう。文学史も二次試験に出題されるかもしれないので、一応。

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さて、読んでみましたか?精読してみましたか?

以下にいくらか補足説明させていただきます。

 

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昔の人は、家庭こそが国の基本単位といった具合に考えていたのでしょうか?今の世の中のつくりからすると、家庭より個人を重視する世の中ですからねえ。まあとにかく、不思議にも世の中というのは、夫婦の仲という意味があります。これを知っているかどうかで、一つ差がつくでしょう。

反実仮想の「…ましかば~まし」は基本事項ですね。気づいた人も多いと思いますが、英文法でいうところの仮定法ですよね。あり得ないことをあり得るものとして仮定しています。

 

つぎは文解釈です。

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「~むとす」は、「む」を推量ととれば「~だろう」、意志ととれば「~しようとする」になります。ここでは、人間を蛇・とかげが呑みこむなんてことはない(人間を飲み込むほどでかい蛇も、日本にはいなかろうし、とかげならなおさら)と僕は思ったので、婉曲の意味にしました。

 

 

はいということで、今回はここまでになります。ぜひ何度も読み返してください。正確に早く読めることを目指して頑張りましょう。何度も精読することで、早く読んでも自然と意味が正確につかめてくるようになってくるものです。ま、英語と一緒ですよね。ではまた次回!

 

 

前回はこちら

pj-one.hatenablog.com

 

『数学問題への戦略シリーズ』というのも書いています。よければ。

pj-one.hatenablog.com

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